初心者でもわかるPythonのメリット・デメリット!最初に学習する言語としての評価は?

これからどのプログラミング言語を学ぼうかと考えたときに、Pythonがおすすめされる場面も徐々に増えてきました。ただ、はじめてプログラミングを学ぶ方からすると、本当にPythonから学習をスタートしても大丈夫なのかどうか不安に思いますよね。

学習を始める前に、Pythonのメリットやデメリットについて知りたいのは当然でしょう。また、Pythonは本当に初心者向けの言語なのかどうか、自分はPythonを学習するのに向いているのかどうかも知りたいはずです。

そこでこの記事ではPythonのメリット・デメリットだけでなく、本当に初心者が学べる言語なのか、またどんな人がPython学習に向いているのかについて説明します。

他のプログラミング言語と比較したPythonの3つのメリット

Pythonのプログラミング言語としてのメリットとしては以下の3つが考えられます。

コードがわかりやすい

Pythonには「複雑であるよりもシンプルな方がよい」という哲学があり、構文は非常にシンプルです。コードが読み書きしやすいためミスを防げたり、他の開発者がプログラミングしたコードを読み解くための労力を減らすことができます。

また、Pythonでは「オフサイドルール」という字下げルールが採用されています。「オフサイドルール」とは、プログラミング処理のまとまりを1つのブロックとし、字下げすることで、その処理の範囲を指定するルールです。

このルールによって、別の開発者が書いたコードであっても、読みやすく、プログラムの修正や改善も簡単に行うことができます。

コンパイルしなくてよい

Pythonはインタプリタ言語であるため、コンパイルする(プログラミング言語を機械語に翻訳する)必要がありません。

コンパイル言語を使用する際は一度コードのファイルを読み込み、機械語に翻訳してからプログラムを実行します。対してインタプリタ言語では、ソースコードを一行ずつ機械語に翻訳します。

ソースコードを一行ずつ実行できることで、エラーが出た際にどの部分がおかしいのかすぐに気づくことができ、プログラムの修正がしやすいというメリットがあるわけです。

ライブラリが豊富にある

Pythonはライブラリ(特定の機能を再利用しやすい形でまとめたパッケージ)が豊富にある言語としても有名です。

計算や統計処理に関するライブラリが多く揃っており、他にも画像処理や自然言語処理に関するライブラリもたくさんあります。特にAI分野に関するライブラリが豊富にあることから、AI分野におけるシステム開発に重宝される言語です。

ライブラリが豊富にあることで、システムを一からすべてコーディングする必要がなく、開発における工数を減らすことができ効率的に進められるというメリットがあります。

他のプログラミング言語と比較したPythonのデメリット

上述のようにプログラミング初心者には魅力的なメリットが多いPythonですが、デメリットもあります。ここではPythonのデメリットとして代表的なものを2つ説明します。

実行速度が遅い

Pythonがコンパイルを必要としないインタプリタ言語であることは上で説明しました。

プログラミングの修正を行いやすいインタプリタ言語ですが、コンパイル言語に比べて実行速度が遅いというデメリットがあります。これはコードを実行する際に一行一行機械語に翻訳していくことが原因に挙げられます。

さらにPythonはインタプリタ言語の中でも、実行速度が特に遅い言語だと言われています。

インデントが必要

Pythonのメリットの中でオフサイドルールについて述べました。他のプログラミング言語でもインデント(字下げ)を行うことでコードを読みやすくすることは行われますが、Pythonにおいてはルールとしてインデントが必須です。そのためインデントを忘れてしまったり、インデントの位置がずれてしまったりすると処理が正しく行われません。

こうした記述のルールは、慣れるまではプログラムしづらいと感じる人もいるでしょう。慣れてしまえば当たり前、むしろ正しくインデントされていないと読みづらさを感じるようになるでしょう。

Pythonのメリット/デメリットを踏まえたPythonの特徴

ここまでPythonのメリット、デメリットについて述べてきましたが、これらを踏まえた上で、Pythonの特徴と言えるのは以下の3つです。

学習を続けやすい言語

Pythonはコードがシンプルで読みやすく書きやすいため、構文に苦戦することなく学習を継続しやすい言語と言えるでしょう。

例えばプログラミング学習開始の第一歩である「Hello world」という文字の出力のコードについて見てみましょう。プログラミング言語の1つ「java」では

public class Sample {
  public static void main(String[] args){
    System.out.println("Hello world");
  }
}

と記述するのに対し、Pythonでは

print 'Hello world'

だけで済みます。プログラミング未経験の方からすると「javaのコードは何が書いてあるかさっぱりわからないが、Pythonのコードはなんとなくわかる」と感じるのではないでしょうか。

また、WindowsでもMacでもPythonで書かれたコードはそのまま使えます。コンパイル言語でないため、プログラミングに必要な環境も簡単に整えられますし、オープンソースであるため利用は無料です。そのため今からPythonを勉強したいと思った場合、すぐに勉強をスタートすることが可能です。プログラミング未経験の方はコードを書く前段階の環境構築で挫折してしまう方が多いのですが、Pythonでは環境構築のステップで挫折することが少ないわけです。

最近はPythonで開発しているウェブアプリも増えており、関連書籍もたくさん出版されています。Pythonに関する情報は日本語でも手に入れられるため、独学でも学習をしやすい点も大きなメリットでしょう。

今後ますます需要が高まることが予想される

Pythonはライブラリが豊富で開発にかかる工数を削減しやすいことはすでに述べました。

他の言語と比べ、PythonのAI関連のライブラリは豊富に揃っているため、現在需要が高い言語となっています。AIを活用したシステムは今後ますます注目されるため、Pythonエンジニアの需要は将来的にさらに高まるでしょう。

またAIや機械学習の分野だけでなく、YouTubeやInstagram等のサービスの開発でも使われるようになっています。2020年に実施されたHackerRank社の調査によれば、雇用時エンジニアとして求められる言語にPythonは第2位の需要があるとの結果が出たそうです。このようにPythonの需要は世界的にも、今後さらに高まっていくことが予想されそうです。

チームで開発しやすい

Pythonはコードがシンプルなので、開発者の癖が出にくい言語です。サービスを開発する際は1人で開発することは珍しく、チームで分担して開発することがほとんどです。

チーム開発において、それぞれの開発者が独自のルールに則ってプログラムしてしまうと、別の開発者がコードを見ても理解できないことがあります。システムの改善よりも、コードを理解する作業に時間がかかってしまう事態は避けなければなりません。

Pythonのようにシンプルな記述を求められる言語であれば、開発者の癖が出る余地が少なく、他の開発者が書いたコードをスムーズに読み解くことができる点で恩恵は大きいです。確認や修正をスムーズに行なうことができ、そのメリットは開発対象のシステムが大きさと比例します。

プログラミング初心者が最初にPythonを勉強するのはあり?

プログラミング初心者が最初に学ぶ言語を選ぶ基準としては以下の3つが考えられます。それぞれの軸でPythonがプログラミング初心者におすすめの言語かどうか検証してみましょう。

学習を継続しやすいかどうか

「プログラミングをこれから学ぼう」という方にとって、学習を継続しやすいかどうかというのは、非常に重要なポイントです。継続しやすさを判断する材料の1つが、日本語での情報が手に入るかどうかです。その点Pythonは、日本でも書籍が増えてきていますので、問題なく学習を継続できるでしょう。

学習中つまずいた際にも、ネットで検索や、Pythonのコミュニティーを活用することもできます。情報が手に入りやすく、学習するためのハードルはかなり低いです。

またPythonを学習できるオンラインスクールやプログラミング教室も増えてきています。独学では不安という方は、こうしたオンラインスクールやプログラミング教室で学習することもおすすめです。

需要はあるか

せっかくプログラミングを学んでも、そのプログラミング言語が使われておらず、学習内容を活かせる場がなければ仕事に繋がりません。

Pythonの場合、今後さらに伸びてくるであろう人工知能やデータ解析の分野、大規模なサービスの開発にも広く使われています。そのためPythonエンジニアの需要は増えているので、これから初心者の方がPythonを学習しても、仕事に活かせるチャンスは多いでしょう。

応用できるかどうか

Pythonは人工知能やデータ解析で使われることが多いですが、YouTubeやInstagramなどのサービスの開発でもPythonが使われています。他にもEvernoteやDropboxでもPythonが使われており、決して人工知能やデータ解析に限られた言語ではありません。日本のサービスではまだ活用されている事例が少ないですが、今後、増えてくるのは間違いないでしょう。

これら3つの点から考えても、Pythonは初心者がはじめに学習する言語としておすすめできます。

Pythonの学習に向いている人/学習したほうがいい人

このようにPythonは初心者の方にもおすすめのプログラミング言語です。その中でも特にPythonを学習言語として選択することをおすすめしたい方は以下の2つに当てはまる人です。

他の言語で挫折した人

他の言語で挫折してしまった人に、Pythonはおすすめです。なぜならPythonは作成物を比較的時間をかけずに確認することができるからです。Pythonは学習しやすく、ライブラリも充実しているため、プログラミングを学習した結果がすぐに目で見ることができます。

「自分がプログラミングしたものがきちんと動く」という体験はプログラミング初心者にとって非常に重要な体験です。その達成感や楽しみが、プログラミングを学ぶモチベーションとなるため、短期間で何か制作物が作れるPythonはおすすめです。

もし他の言語で挫折してしまった人、他の言語を検討してみて難しいなと感じている方はPythonに挑戦してみてもいいでしょう。

AI開発やデータ解析をしたい人

Pythonは幅広く応用が利く言語ですが、人工知能の開発やデータ解析に強みを持つ言語であることは間違いありません。そのため将来的に人工知能を開発したり、データ解析をしたい人に特におすすめです。

マーケティング等の分野の仕事に従事している人は、Pythonでデータ解析ができることで、仕事の幅も広がることでしょう。人工知能についても今後さらに活躍の場が広がるはずですから、Pythonを学ぶことで人工知能の開発にも携われることに繋がるはずです。

Pythonは将来性のある学習しやすい言語

Pythonはコードがわかりやすいからプログラミング未経験であっても学習しやすい言語と言えるでしょう。もし他の言語を少し学習したことがある方であれば、その学習の進めやすさに驚くかもしれません。

学習しやすい言語とはいえ、プログラミングを趣味で学ぶのではなく、仕事に活かしたい、いつか自分のサービスを作ってみたいという方であれば学習開始直後に有識者に質問できる環境はとても大切です。

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