目次
はじめに
2020年3月25日。東京都が初めて外出自粛を要請した日です。記者会見を開いたその日、新型コロナウイルスの感染者は41人でした。半年以上経った最新のデータでは、一日に147人の感染者が確認されています(10月8日現在)。新型コロナウイルスの感染流行は未だ収束していません。200人前後に到達する日も少なくなく、まだまだ気は抜けない状態です。
こんな状態ですから、なるべく外には出たくありませんよね。この半年間、読者の皆様も含め、多くの会社が外に出ないための工夫を行ってきたかと思います。週に3日程度のリモートワークを採用している企業も少なくないでしょう。中でもヤフーは、2020年10月1日から“無制限リモートワーク”の施策を開始しました。リモートワークの回数制限を解除するだけでなく、フレックスタイム勤務のコアタイムの廃止も決定したのです。
一方で、リモートワークをしたくてもできない方もいるかもしれません。できれば、健康のためにも考慮にいれておきたいところですよね。そんな方のために、この記事ではリモートワークに適した職業をご紹介したいと思います。転職や就職をする際には、ぜひ参考にしてみてください!
リモートワークで活躍できる職業10選
ライター
雑誌やwebサイトなどで記事を書くライターにとって、リモートワークはむしろ最適な働き方かもしれません。実際、この記事も筆者の自宅にて執筆しているものです。
「書く」という作業に必要なものは、突き詰めると紙とペン、現代では机とパソコンだけ。特別な機材などを必要とせず、自分の身ひとつと持ち運びできる程度の道具で働くことができるライターは、リモートワークでも困ることはそうありません。むしろ、家のほうがほどよくリラックスして書きやすい場合もあります(リラックスしすぎてしまうのが問題ですが……)。
ただし、取材をする場合は要注意です。現場に行ったり、取材対象に会ったりすることで書ける内容もたくさんあります。ただ、例えばインタビューの場合は、オンラインで行うことで以前より融通が効くようになることもあるでしょう。
デザイナー
現代の多くのデザイナーは、PCを使ってデザインします。ある程度のスペックのPCさえあれば、デザイナーもまた自宅作業の方が適しているのではないでしょうか。
華やかに見える職業ですが、実際には長時間パソコンに向かって作業をし続ける地道な仕事。健康やモチベーションを維持するためにも、椅子やディスプレイを好きなようにカスタマイズできる自宅のほうがふさわしいかもしれません。その他、イラストレーターや漫画家なども同様の職業でしょう。
コンサルタント
コンサルタントが扱うのは基本的にはデータや数字。それらを分析して導き出した道筋を顧客に伝えるわけですが、そのためには必ずしも直接顧客に会う必要はないのです。むしろ、誰にも邪魔されず、自宅で集中して作業することでより有効な提案ができるかもしれません。
ただし、顧客と対話したり、現場を見たりすることで得られる情報量は、時にデータを凌駕します。リモートワークで情報量を増やすための試行錯誤は常に求められそうですね。
営業
「営業は外回りが大事なのでは?」と訝しがる方もいるでしょう。そこは発想の転換をしてみることです。新型コロナウイルスが大流行しているこの時期、むしろ今までとは違う方法で営業をかけることができる人の方が信用を得られるのではないでしょうか?
外回りも、単にその時に有効だったというだけで、決して営業の本質だというわけではありません。自社製品・サービスの魅力をベストな対象にベストなタイミングで伝えて売り込むのが営業の仕事。電話やメールはもちろん、ビデオ通話などの新しい方法、はたまた手紙などの懐古的な方法など、様々な訴求の手段があります。実はどんな状況でも働けるのが営業なのです。
建築家
広い机の上で図面を引き、大ボリュームの建築模型を作る。建築家について、そんなイメージを持っていませんか?
ある程度の事務所を持たなければ始まらないように思える建築家という仕事ですが、実は近年、デジタル化が進んでいるのです。図面はCADソフトで書くことができますし、3DCGで建築模型も簡単に作れてしまいます。クラウドでスタッフ間や顧客、施工会社と共有すれば今まで以上のスピードで設計が進むことでしょう。
小売店
ネットショップを活用すれば、小売も今まで通り、むしろそれ以上の利益が見込めるかもしれません。外出してショッピングを楽しむ人は減ったかもしれませんが、ネットショップならどこからでも、いつでも買い物を楽しむことができます。
通販の環境を整え、ネットショップならではの売り方を工夫すれば、むしろライバル店に差をつけることも可能でしょう。問題は在庫の存在です。大量の在庫は、自宅の床を占領してしまうかも。仕入れと在庫の調整はショップオーナーの腕の見せ所ですね。
配信者
オリジナルの動画コンテンツを制作し、動画配信サイトで配信する、YouTuberやゲーム実況者。そもそもコロナ以前も以後もほとんど変化がありません。
常日頃から動画を配信し続けている配信者にとっては、自宅やスタジオが職場です。実際に体を動かしたり街に出たりして、実験を行うような人にとっては方針転換が必要かもしれませんが、特にゲーム実況の配信をする分には日常の範疇です。
むしろ、家にいて時間を持て余している人が増えた分、収益は増えているのではないでしょうか。動画以外にも、新しくポッドキャストの配信をする人が増えているようです。音声なら動画よりも手軽ですし、これを機に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
教師
2020年4月、新型コロナウイルスの感染を危惧して各地の学校は対面授業を断念。教師の皆さんや各自治体は、急ピッチでオンライン授業の体制を整えました。また、多くの大学でも、ビデオ通話などを利用した授業を展開。教師のリモートワークも不可能ではないことを示しました。
もちろん、直接対面しての授業や指導が効果的なのは当然ですが、オンラインだからこその利点も見逃せません。授業を録画して配信することで、生徒それぞれのテンポに合わせることもできますし、みんなの前だと気がすすまなくてもチャットでなら質問しやすい生徒もいるでしょう。
有効性が認められたら、今後対面授業に戻ることがあっても、ある程度はリモートで働くという選択肢があるかもしれません。
経営者
企業の社長や役員など、経営陣に求められることは決断をすること。現状を分析した上で、自社が今後どう進めばいいのかを決めなくてはなりません。
そのために会議を開催するわけですが、果たして対面で行う必要はあるのでしょうか? ビデオ通話で行うオンライン会議ではいけないのか、改めて考えてみましょう。自宅からのリモートワークでも、意思決定はできるはずです。
エンジニア
リモートワークに最も向く職業。それは、コンピュータ上のソフトウェアを扱うエンジニアに他ならないでしょう。インターネット環境とコンピュータさえあれば、そもそもオフィスに集まる必要もなかったのです。
また、エンジニアは新しい技術やサービスへの関心が高い傾向があります。自分の仕事に活かせる部分があるかもしれないからです。リモートワークでの労働環境(たとえば、同僚とのコミュニケーションや仕事の割り振りなど)を改善するために、それまで触れてこなかったサービスを使う場合があります。そんな状況も積極的に楽しんで使用し、効率よく働くことができるのがエンジニアなのではないでしょうか。
おわりに
リモートワークに向いている仕事と称して、10種類の職業を挙げてみました。中でも私たちのオススメは、やはり最後のエンジニア。リモートワークでも安定して働くことができます。それに、ITやAIの知識と技術はより多くの企業に重宝されるスキルになるでしょう。
幸い、他の職業と比べると、エンジニアはスキルの習得自体がリモートで行いやすいという特徴を持っています。