「AIについて学んでみたいけど、初心者がどう勉強すればいいのか分からない」
「そもそもAIってなんなんだろう?機械学習とは違うの?」
「AIってどうやって学習するものなんだろう?」
本記事では、このような疑問にお答えしていきます。
昨今、最先端技術であるAIを学びたいという人が増えています。
確かに、AIプログラミングは今後10年は需要が続くと言われているほど展開が期待されている分野です。
しかし、プログラミング未経験者の方は、何をどのように学べば良いのか分からないかもしれません。そもそも、AIとはなんなのか、機械学習やディープラーニングとの違いも理解できない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、初心者がAIを学習するためのロードマップを紹介していきます。本記事を読むことで、AIについて理解が深まり、初心者がどのように学んでいくべきかが分かるようになるでしょう。
目次
そもそもAIとは何か?機械学習やディープラーニングの違いを解説
まずはじめに、AI、機械学習、ディープラーニングという言葉の違いについてご紹介します。
AI(人工知能)
AI(人工知能)とは、「Artificial Intelligence」の略称です。
総務省のHPでは、AIのことを「知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術」と記載されています。
人間の思考プロセスと同じような形で動作をするプログラム自体のことを意味していて、経験から学び、新たに入力されるさまざまな情報に対応することで、人間と同じようにタスクをこなすことができます。
たとえば、囲碁や将棋の自動プレイ、自動運転、顔認証などはAIを活用した事例になります。
ML(機械学習)
ML(機械学習)とは、「Machine Learning」の略称でAIを支える技術の1つです。
コンピューターがたくさんのデータを反復学習し、データの背景にある傾向をパターン化して法則を見出します。これにより、データを読み込み、学習させ、未来の数値変化を「予測」させます。
機械学習は、AIの中でも人間でいう「学習」にあたる仕組みを応用数学の知見でコンピューターが実現しているものになります。
ディープラーニング(深層学習)
ディープラーニング(深層学習)もAIを支える技術の1つです。
機械学習の手法の一つであり、ニューラルネットワークという技術がさらに進化したものを指しています。
ニューラルネットワークとは人間の脳の神経回路を模したモデルのことを意味しますが、これを多層に結合させて学習能力を飛躍的に高めたものがディープラーニングです。
たとえば、車が標識内の制限速度を認識したり、ネコと犬を区別できるのは、ディープラーニングがデータの特徴を深く学習することで実現できている技術です。
AIの3つの学習方法とその活用例
AIがデータを学習する方法には、「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」と3つの学習方法があります。
教師あり学習
教師あり学習とは、「正解となるデータがある」学習方法です。
例にあげると、数ある画像の中からネコを区別する際に、学習させる画像データの中に「ネコである」と分かるラベルのついた画像がある場合は、教師あり学習となります。
つまり、学習するデータの中に「正解がある」場合、教師あり学習となります。
教師あり学習は、データに不確実さがあっても証拠を基にデータを予測できるため、学習精度が高いというメリットがあります。正確性が求められる販促などのデータから売上を予測するモデルの学習などに使われています。
そのため、初めて販売する製品の市場を決める場合など、まだ正解が存在しない・分からない場合は利用できません。また、正解となるデータの質が悪ければ、当然予測モデルの精度も低下することがあります。
教師なし学習
教師なし学習は、教師あり学習とは反対に「正解となるデータがない」学習方法です。
最初から正解が存在しないので、大量のデータを学習させ、データの特徴やパターンなどを覚え、それが正解か不正解かを「判断」することを覚えるのが教師なし学習の特徴です。
教師なし学習を使うメリットは、これまで販売されたことのない新製品の売上を予測する場合など、データから傾向を見出せることにあります。
また、正解となる学習データがなくてもいいため、簡単に学習をスタートできるという点もあります。
一方で、正解となるデータを使用しないため、予測モデルの正確性が教師あり学習と比べて劣る場合があります。
例としては、ECサイトのレコメンドシステムなどに用いられている手法です。
強化学習
強化学習とはシステム自身が試行錯誤しながら、最適なシステム制御を実現する、機械学習手法のひとつ。言うならば走りながら学ぶタイプの学習方法です。
たとえば、ロボットが安定して歩行するために、システム自らがさまざまな歩き方を試し、その結果から最適な歩き方を発見していきます。コンピューター自身が学習したことをベースに次の最適解を探すという、人間に近い学習モデルです。
強化学習を行うメリットは、教師あり、教師なし学習と違い、学習用のデータが必要ない点にあります。ですが、学習に膨大な時間がかかることがデメリットとなります。
例としては、自動車の自動運転に使われている物体の認識やエンジンの制御などに用いられています。
AIを学習する際に必要となる知識・技術
AIを学ぶには、最低限「Python」「SQL」「応用数学」の知識が必要となります。
Python
AIを学ぶにあたり、Pythonに関する知識は必要不可欠と言えるでしょう。
なぜなら、AI領域においてはPythonが最も主流な言語だからです。
人工知能キュレーションメディアのAINOWが、AI人材の求人情報を調査したところ、最も需要が高いプログラミング言語は「Python」でした。
Pythonはシンプルなプログラミング言語で、1行で複数の処理を実行できたり、ライブラリと呼ばれるコードのパッケージが豊富であったりするので、AI技術を構築するにあたって、海外含めて人気の高い言語です。
SQL
SQLとはデータベース言語の1つで、データベースの定義や操作を行います。言語といっても、プログラミング言語ではないのでSQLでシステム開発をすることはありません。
AIプログラミングをする際の、データを揃える時に必要となります。
コンピュータを使うときには、ほとんどの場合、何らかのデータベースへのアクセスが生じるため、こちらの知識も必須となります。
また、SQLはISO(国際標準化機構)で規格が標準化されているので、一度学習すればほかのデータベースでもほぼ同じように操作できるようになります。
応用数学
AIがデータを予測する際に、確率統計、微積分、線形代数の知見が用いられています。
応用数学の知識があれば、AIのデータ予測の仕組みを根本から理解できます。
AIを効率的に学習するためのロードマップ
① AIを学ぶ目的を決める
まずAIを学習して何がしたいのか、目的を明確にします。
「そんなことか」と思われるかもしれませんが、目的が決まれば学習モチベーションも保ちやすいですし、ゴールまで直結する学習プランを設計することができ、無駄な範囲の学習をしなくて済みます。
② Python・数学統計・機械学習を学ぶ
その後、Python、数学統計、機械学習の基礎を学習し、AIプログラミングをする前の基盤となる知識を身につけます。
③ アプリ開発や分析プログラムを書いてみる
基本的な知識が身についたら、最後にアプリ開発や分析プログラムを書いて、実際にAIを作成してみてください。実際に手を動かすことで、学習したことがより定着するでしょう。
Pythonや数学統計、機械学習の基礎は、Aidemy Freeでも提供している無料教材や、Udemyでも教材がいくつかあります。
効率的にAIを学習したいならプログラミングスクールを活用してみよう
プログラミング初心者でもAIを学び、習得することはできますが、独学では分からないことが出てきたときに自力では解決ができなかったり、相談できる人もおらず、どうしても先に進めず挫折してしまう方が多いのは事実です。
AIを効率的に学習したいなら、プログラミングスクールを活用してみるのも選択肢の1つです。プロの講師から体系的にAIを学べるオンラインスクールであれば、初心者でも安心して学習を継続することができます。
アイデミーでは、未経験から学べるプログラミングスクール「Aidemy Premium」を提供しています。オンライン無料相談会を実施していますので、AIを学びたいけれど初心者だから不安とお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。